外山合宿34期参加レポート - 2024/03/22-31

本稿は,外山恒一氏主催・第34回「教養強化合宿」(通称・外山合宿)に参加しての感想・知見を明文化することを目的としている(第1章・第2章).また,これに合わせて,筆者自身が今後の発展学習の参考とするために,講義中に紹介された文献の一部を掲げる(第3章).さらに,「ギャラリー」と題した章に合宿中の写真を時系列でいくつか掲げる(第4章).

なお,念のため筆者の立場を表明すると以下の通りになる.

  1. ノンポリノンセクト.強いていうなら社会民主主義・ローザ主義.
  2. 新左翼運動は歴史学の対象として見ている.学生運動セクトには一切関わっておらず,今後関わるつもりもない.
  3. 参加時点での所属は早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修1年.
  4. 本稿において言及した活動家・出版社・団体その他の主体を誹謗・中傷する意図は一切ない.

[目次]

1.感想

本章では,第34期外山合宿への参加に際して筆者が抱いた感想を述べる.なお,本章では,長い感想文を書く際に避けて通れないパラグラフごとの有機的な連関などを考えるのが億劫であるため,章立てには一般的なレポートの体裁を用いる.

1-1.背景と目的

筆者は,中学2年生の頃にソ連邦の軍歌・民謡に触れてから,『共産党宣言』を読み,「インターナショナル」を聴くなど,いわゆる「共産趣味者」としてのキャリアをスタートした.Twitter共産趣味界隈に入り浸るようになったが,「女装共産趣味界隈」が崩壊した後であったため彼らとは関わっていない.

筆者は一共産趣味者として,日本の新左翼運動・セクトに対して漠然とした興味を抱いていた.しかし,たとえば 猪木正道(2018)『共産主義の系譜』を買って積読にするというようなことを繰り返したため,日本の新左翼運動について体系的な知識を得ることがないまま大学生になってしまった.

そこで,今春,Twitter共産趣味界隈でその存在を知っていた外山合宿に参加し,外山氏の講義を聴いて,日本の新左翼運動に関する体系的な知識を身につけようと思い立ったのである.以上が,筆者が外山合宿に参加した背景と目的である.

1-2.結果と考察

結果と考察は以下の4点に大別される.

  1. 初対面の人々との10日間の共同生活について
  2. 早稲田大学における学生運動の歴史について
  3. 講義内容の幅広さについて
  4. 参加予定者へのアドバイス
1-2-1.初対面の人々との10日間の共同生活について

外山合宿では,初対面の人々と10日間,一つ屋根の下で暮らすことを余儀なくされる.34期の面々の間では目立ったトラブル等は起きなかったが,相応の適応力が求められることについては注意されたい.34期では,ホームシックになったという人が筆者を含め3人いた.

1-2-2.早稲田大学における学生運動の歴史について

学生運動史に早大が何度も登場するのを見て,その歴史について無自覚なまま通っていた早大が実はすごい大学なのだということがわかってきた.学生運動史を含め,早大の歴史に関心が出てきたため,入学式で無料配布された新書『大隈重信早稲田大学』をそのうち読もうと思う.

1-2-3.講義内容の幅広さについて

講義内容の幅広さについては,講義ノートにメモが散らばっており,文章にまとめると脈絡のない駄文になってしまうため,箇条書きで以下に掲げる.

  1. 講義は様々な文献へのリファレンスの形になっており,マルクス主義思想・運動史への入門に最適である.講義内容に関連する書籍を外山氏が次々と机に積んでいく.
  2. 講義は全体として、具体的な人名・事件・年号に事細かに言及するため、日本の新左翼運動における(良し悪しは別として)活気あふれる人間模様について高解像度で知ることができるものになっている.1日の講義で50~70人の人名が平気で出てくる.新左翼運動史に関する外山氏の知識量は膨大であり,『中核VS革マル(上)』の記述の細かい誤りにまで言及するほどである.
  3. プレ全共斗時代の1965年1月~2月には慶大斗争があったという話を聞いて,慶應大でも学生運動があったことを意外に感じた.
  4. 筆者は現実世界を理解する思考の枠組みがアニメに強く影響されているため,演劇論でスタニスラフスキー・システムの話が出てきたときに『推しの子』の黒川あかね,3.11以後の反原発運動の文脈で(『ぼっち・ざ・ろっく』の舞台モデルとなる下北沢SHELTERをつくった)平野悠が言及されたときに『ぼっち・ざ・ろっく』のStarry,プレ全共斗時代における佐賀大全共斗の拠点サークルの1つに茶道部があったという話を聞いたときに『ゆるゆり』のごらく部,日本における19世紀から20世紀への過渡期についての話で当時のニヒリズムの端緒として1923年の関東大震災が言及されたときに『紡ぐ乙女と大正の月』の終盤をそれぞれ連想してしまった.
  5. これは余談であるが,小劇場演劇の話題で寺山修司の「天井桟敷」という市街劇が紹介されたとき,「地図上に劇の題名のようなものを書いた紙を参加者に渡して街を歩かせる形式であった」というような説明を聞いて,地理屋として興味をそそられた.
1-2-4.参加予定者へのアドバイス

参加予定者へのアドバイスも,1-2-3と同様に箇条書きで以下に掲げる.

  1. 机が確保できない場合があるため,講義ノートをルーズリーフでとる場合はバインダーなどがあるとよい.
  2. 講義ノートの取り方の1例は次のようなものである.ノートの横幅を5:2程度に分け,左側には運動史の年表・主要な事件を書き,右側にはこぼれ話を「cf.」に続けてメモする.必要に応じて,板書の内容と対応する種本のページ番号を左端に書くと,復習時に参照しやすいと思われる.例として,以下の画像を参照されたい.

  3. 講義は,種本を十数ページずつ読み進め,それに対する解説をするというのを繰り返して進行する.読書習慣がない人は時間内に指定された範囲を読み終えることができないこともあろう(筆者はそうであった).筆者のように読書習慣が無く,活字を読み慣れていない人へのアドバイスとして,緩急をつけて読むこと,つまり,興味のある文では立ち止まりながら,全体として何が言いたい文章なのか考えて読むことを勧める.
  4. 上記3に関連して,心構えとしては,古典的名著や教科書,とくに気に入った本以外はオモチャ感覚・スナック感覚で読んでも良いのかもしれない.
  5. 睡眠は大事である.午前3時頃まで煙草を吸いながら駄弁っている人もいるが,周りに合わせる必要はない.参加者同士の親睦を深めるのも良いが,日中の講義で居眠りをしてしまっては元も子もないからである.
  6. 男性の参加者は,台所に近いほうの寝室を確保したほうがいい.遠いほうの部屋も寝室の扱いにはなっているが,34期は深夜まで煙草を吸いながら駄弁っている人がおり,4時近くまで寝かせてもらえない日もあった.
  7. 昼過ぎにはコーヒーを飲んだほうがいい.この合宿はロングスリーパーには厳しい.
  8. 喫煙者率は非常に高いため,煙草が嫌いな人は諦めるように.そもそも「嫌煙権持ち込み禁止」である.外山氏は控えめだが,参加者がバカスカ吸うので受動喫煙は免れない.煙草の煙を浴びたくない人はうちわを持っていくといい.

1-3.結論

第34回外山合宿に参加したことにより,筆者は期待通りに日本における新左翼運動について体系的な知識を得ることができた.

また,筆者にとって外山合宿は,読書習慣をつけるためのブートキャンプとしての役割を担った.加えて,初対面の人々との10日間の共同生活を通して,やや神経質な筆者の性格を改善した可能性がある.

これは完全な余談であるが,地理をやったことのある人なら聞いたことがあるであろう,モータリゼーションの進展に伴う渋滞頻発に対応した,福岡における深夜のゴミ収集をリアルで見ることができたのは,ひとつの収穫であったように思う.

なお,合宿中に思ったことをTwitterにツリー形式で書き連ねてあるため,参加を検討している人は以下を参照されたい.

2.知見

本章では,合宿中に得られた新左翼運動に関する知見について述べる.なお,本合宿は以下の3冊の書籍を種本として行われたが,講義の内容には外山氏ご自身の知識も多分に含まれていたため,本章における引用表記は割愛する.

立花隆 1983a.『中核VS革マル(上)』講談社

笠井潔 1990.『ユートピアの冒険』毎日新聞出版

絓秀実 2006.『1968年』筑摩書房

なお,これら3冊の種本の内容は,おおよそ以下の通りである.

『中核VS革マル(上)』は,内ゲバ殺人を正当化する論理のメカニズムを解明するための論を展開しながらも,各セクトの声明文を引用するなどして史料の紹介に努めている.

ユートピアの冒険』は,哲学・経済・歴史観の3分野を中心にマルクス主義批判を行っており,哲学ではグリュックスマン・フーコーデリダ,経済ではボードリヤール歴史観ではドゥルーズ&ガタリを引いている.

『1968年』は,グローバルな視点も交えた史実解釈が主であり,新左翼運動史上の最重要事件として七・七華青斗告発を位置づけているのが特徴である.

2-1.掘り下げたいテーマ

  1. 早稲田大学における左翼・新左翼運動史
  2. 東京都杉並区・高円寺における左翼活動家・新左翼セクトの集積
  3. 三里塚斗争におけるマイノリティの二重構造
  4. 関東平野における御料牧場の立地特性
  5. 三井三池斗争の空間的展開
2-1-1.早稲田大学における左翼・新左翼運動史

【戦前】

  1. 民人同盟会 - 建設者同盟 - 浅沼稲次郎
  2. 雄弁会足尾鉱毒事件の当事者支援のため発足した.cf. 雄弁会左派

【戦後】

早大自治会 - 全員加盟制 - 代理徴収 cf. 日共

早大7・2事件 - 中核派が法政大などから初の外人部隊派遣

早大斗争 - ①1965-66 プレ全共斗 ②1969 ③1972-74 - 呉智英は①と②に参加

 

①1965-66 第1次早大斗争 - プレ全共斗 cf. 『早稲田をゆるがした150日 早大闘争の記録』

1968/11(?) 早大 - ①革マル解放派を追い出す ②解放派は東大駒場に逃げ出す ③追ってきた早大革マルと,東大全共斗に両派とも追い出されるまでゲバ

 

②1969/02頃 第2次早大斗争 - 反戦連合 - 彦由常宏(小野田派系ノンセクト)・高橋公(ひろし)(早大全共斗議長)

1969/03-04(?) 公然登場 - 第2学館占拠

1969 5・19事件 - 反戦連合から革マルへのゲバ

1969/05/23 革マル反戦連合を7名拉致し,リンチを行う

1969/07 早大全共斗 結成 - 大隈講堂を革マルが占拠

1969/10 機動隊により排除

1971 土田邸小包爆弾事件 - 警視庁警務部長・土田國保が狙われ,妻が死亡,四男が重傷を負う - 土田國保の次男・土田健次郎は早大名誉教授

 

③1972 第3次早大斗争早大戦争 aka. 早稲田解放斗争)

2つの自治会:

  1. 1年生の穏健な「自治会」(+民青)
  2. 2年生以上の,ゲバを容認し,革マルと敵対するセクトも呼び込む「早大行動委(WAC)」(+中核・解放)
  1. 同年11月に発生した川口大三郎事件に端を発する
  2. 早大戦争には最大で約3,000人が関わる
  3. 自治会・早大行動委はともに革マルの排除を要求するが,早大当局は渋る - 1つのセクトヘゲモニーを握っているほうが交渉等が楽なため

1973/09/14-15 革マル 神奈川大の解放派を襲撃 - 革マル vs. 解放派のゲバ激化

1973/09/16 革マル 銀座三越屋上でWACの集会を襲撃

1973/09/17 革マル 鶯(うぐいす)谷駅で中核派を襲撃

1973/11/03 早大祭でWACが革マル追放を訴える垂れ幕を下ろすが,機動隊に排除される - 以降,自治会・WACともに弱体化・解体

 

1980頃 反原理研運動(自然発生) - ノンセクト復活の契機:

  1. 池田五律(いつのり)「筑波化阻止」「反原理研」「日韓連帯」
  2. 「日韓連帯」は韓国民主化の支援(韓国国内の民主化運動の支援、左傾学生として逮捕された留学生 = 日本への留学から帰国した韓国人や韓国へ留学した在日韓国人 の支援など)と、日本国内での指紋押捺拒否など在日朝鮮人の反差別運動の支援の2つを含意
  3. 学外ではピースボートが活動

1985-86(?) 首都圏学生実 - 早大全学スト(革マル主導):

  1. この時点で一文の自治会は無くなっていた
  2. 各学部の自治会:二文・社学・商 = 革マル,法 = 民青,他学部 = 自治会なし(ノンセクト主導の学生大会による決議で自治会決議を代理)
  3. 革マルからノンセクトヘ協力要請 - 革マルノンセクトの存在を容認

2001 早大地下部室撤去反対斗争:

  1. 2001年7月 ノンセクトが地下サークル部室の新サークル棟への移転拒否.1,000人規模で集まる
  2. 3名 入構禁止 cf. 小川正治(花咲正之輔)
  3. 同年,東大では駒場寮が廃寮となり,法政大ではボアソナード・タワー事件が起きていた

雑誌『宝島』を昭文社から買い取ったJICC出版局の創設者2名は早大革マルの活動家だった(?).cf. 蓮見清一・石井慎二

早大文連は革マルの影響下にある.早大当局は,革マルを非公認化するため,革マルがキャンパス入口で入場券を兼ねる700-800円のパンフレットを販売し,資金源にしていた早大祭を1997年から2001年まで中止したが,革マル追放には至らず,文連などの学生組織に革マルが残留した.

2-1-2.東京都杉並区・高円寺における左翼活動家・新左翼セクトの集積

2-2-1に挙げているように,東京都杉並区には,松本哉・山下陽光の「素人の乱」や,中核派公然拠点「都政を革新する会」など,左翼活動家・新左翼セクトの集積がみられる.このような集積の理由について外山氏に質問したところ,いくつかの示唆的な情報が得られたため,文献調査を進めてサークルでの研究発表に繋げたいと思っている.

2-1-3.三里塚斗争におけるマイノリティの二重構造

三里塚斗争には,2つの自治体,すなわち成田市芝山町が関わっている.三里塚斗争におけるマイノリティの二重構造とは,

  1. 困窮により第2次大戦後に移住してきた,野菜などの畑作農業を営む成田市三里塚住民に対する,古来から稲作農業を営む芝山町住民からの差別
  2. 三里塚内部における,沖縄からの移住者に対する差別

という2つの差別構造を指す.

2-1-4.関東平野における御料牧場の分布・立地特性

上記2-1-3に関連して,三里塚にはかつて「下総御料牧場」が立地した.

現在の千葉県にあたる地域に立地した御料牧場としては他に,大きいスケールでは佐倉牧,小さいスケールでは江戸・東京へ薪炭材を輸出したことで知られる小金牧などが挙げられる.このような,関東平野各地に立地した御料牧場の分布・立地特性や,薪炭材・建材供給などを通じた江戸・東京との関わりについて,歴史地理学的な考察を加えることには一定の意義があると考える.

2-1-5.三井三池斗争の空間的展開

三井三池斗争は,「総資本対総労働の対決」と呼ばれるように,その最盛期には全国規模の労組・財界を巻き込んだ労働争議に発展した.その一側面として,日共(?)によって推し進められた「サークル運動」がある.

三井三池斗争に関わったサークル運動として,谷川雁による「サークル村」が挙げられる.「サークル村」とは,谷川らが創刊したローカル文芸誌のタイトルである.

谷川は,「工作者」を自称し,福岡県中間市を拠点として活動した.大正炭鉱の労働者を「大正行動隊」に組織したのも谷川の仕事である.

このように,三井三池斗争では,特にその最盛期において,三井三池炭鉱の立地する地域外においても労働運動が展開された.福岡県中間市で活動した谷川雁の「サークル村」を一事例として,三井三池斗争の空間的展開について考察するとおもしろそうである.

2-2.追いかけたい活動(家)・キーワード

2-2-1.活動(家)
  1. 松本哉(はじめ)・山下陽光(ひかる)「素人の乱」@東京・高円寺・北中通り商店街
  2. 千坂恭二「勉強会」@大阪・味園ビル「トラリー・ナンド」
  3. 平野悠「ロフトプラスワン」「下北沢SHELTER」 cf. ぼっち・ざ・ろっく!
  4. SEALDs
  5. 赤瀬川原平尾辻克彦)「千円札裁判」『櫻画報』「アカイアサヒ事件」「路上観察学会
  6. ホリィ・セン「サークルクラッシュ同好会」
  7. 革マル派@東京・早稲田鶴巻町
  8. 解放派(ローザ主義)
  9. 浅羽通明「どらねこ堂」@東京・四ツ谷
  10. 長谷川英憲・洞口朋子「都政を革新する会」@東京・高円寺(現在は上高井戸) cf. 前進社と並ぶ中核派の公然拠点
  11. 模索舎」@東京・新宿2丁目
  12. 佐藤悟志(「核戦争には慣れている」プラカード)
2-2-2.キーワード

朝鮮戦争

  1. 海保が掃海艇を派遣
  2. 機雷接触による死者1名
  3. 戦後唯一の「戦死者」

スタニスラフスキー・システム

  1. 演劇理論
  2. 役について調べ上げてその役に「なりきる」 cf. 推しの子

オリオンの三ツ星

  1. 高瀬泰司(京大パルチザン
  2. 1970頃 幻野祭
  3. 1973-74(?) 第2回幻野祭 - 京大西部講堂の屋根に「オリオンの三ツ星」をペイント
  4. テルアビブで捕まった岡本公三が「死んでオリオンの三ツ星になるつもりだった」と供述

ファスト風土

3.文献

本章では,講義中に紹介された文献のうち,筆者が関心を持ったものをテーマ別に列挙する.文献の表記は地理学の論文における参考文献リストの書式に準じているが,著者名を50音順に並べる作業は割愛した.

3-1.マルクス主義思想・理論

  1. リウス,E.H.著,小阪修平訳 1980.『マルクス【フォー・ビギナーズ・シリーズ 3】』現代書館.Rius, E. H. 1976. Marx for Beginners. London: Writers and Readers.
  2. マルクス,K.著,金塚貞文訳 2012.『共産主義者宣言』平凡社.Marx, K. 1848. Das Kommunistische Manifest. [出版社不明].
  3. 白井聡 2023.『マルクス : 生を呑み込む資本主義』講談社
  4. 白井聡 2020.『武器としての「資本論」』東洋経済新報社
  5. 平岡昇 1973.『平等に憑かれた人々 : バブーフとその仲間たち』岩波書店

3-2.その他思想・理論

  1. 千坂恭二 2015.『思想としてのファシズム : 「大東亜戦争」と1968』彩流社
  2. 斎藤幸平 2020.『人新世の「資本論」』集英社
  3. 石田英敬 2010.『現代思想の教科書 : 世界を考える知の地平15章』筑摩書房
  4. イード,E.W.著,今沢紀子訳 1993a.『オリエンタリズム 上』平凡社.Said, E. W. 1978. Orientalism. New York: Pantheon Books.
  5. イード,E.W.著,今沢紀子訳 1993b.『オリエンタリズム 下』平凡社.Said, E. W. 1978. Orientalism. New York: Pantheon Books.

3-3.新左翼系雑誌

  1. 『情況』情況出版.

3-4.その他雑誌

  1. レコンキスタ一水会

3-5.新左翼運動の回想・回顧録

  1. 小阪修平 2006.『思想としての全共闘世代』筑摩書房
  2. 島成郎・島ひろ子 2010.『ブント私史 : 青春の凝縮された生の日々ともに闘った友人たちへ』批評社
  3. 西部邁 1986.『六〇年安保 : センチメンタル・ジャーニー文芸春秋
  4. 児島襄 1968.『国会突入せよ』講談社
  5. 毎日新聞社 2010.『1968年グラフィティ』毎日新聞社
  6. 吉田司 1987.『下下戦記』白水社
  7. 佐々淳行 1996.『連合赤軍あさま山荘」事件』文芸春秋
  8. 樋田毅 2021.『彼は早稲田で死んだ : 大学構内リンチ殺人事件の永遠』文芸春秋
  9. 別冊宝島編集部編 2008.『左翼はどこへ行ったのか! : 元左翼、いま左翼、活動家、まとめて徹底レポート』宝島社.
  10. 栗本慎一郎 1992.『明大教授辞職始末』講談社

3-6.その他回想・回顧録

  1. 赤瀬川原平 1994.『反芸術アンパン』筑摩書房

3-7.歴史書

  1. 岡田英弘 1999.『世界史の誕生 : モンゴルの発展と伝統』筑摩書房
  2. 岡田英弘 2008.『日本史の誕生』筑摩書房
  3. 福田和也 2002.『奇妙な廃墟』筑摩書房
  4. 松田道雄 1990.『ロシアの革命』河出書房新社
  5. 大嶽秀夫 2007.『新左翼の遺産 : ニューレフトからポストモダンへ』東京大学出版会
  6. 立花隆 1983b.『中核VS革マル(下)』講談社
  7. 沢木耕太郎 2008.『新装版 テロルの決算』文芸春秋
  8. アンダーソン,B.著,白石隆・白石さや訳 2007.『定本 想像の共同体: ナショナリズムの起源と流行』書籍工房早山.Anderson, B. 1983. Imagined Communities: Reflections on the Origin and Spread of Nationalism. London: Verso Books.

3-8.小説

  1. チェスタトン,G.K.著,南條竹則訳 2008.『木曜日だった男 : 一つの悪夢』光文社.Chesterton, G. K. 1908. The Man Who Was Thursday: A Nightmare. Bristol: J. W. Arrowsmith.
  2. ポー,E.A.著,河合祥一郎訳 2022.『モルグ街の殺人』KADOKAWA.Poe, E. A. 1841. The Murders in the Rue Morgue. [出版地不明]: Graham's Magazine.
  3. 笠井潔 2010a.『群衆の悪魔〈上〉: デュパン第四の事件』東京創元社
  4. 笠井潔 2010b.『群衆の悪魔〈下〉: デュパン第四の事件』東京創元社
  5. ロープシン,В.著,川崎浹訳 2006.『蒼ざめた馬』岩波書店.Ропшин, В. 1909. Конь бледный. [出版社不明]
  6. 柴田翔 2007.『されど我らが日々』文芸春秋
  7. 高橋和巳 1996.『憂鬱なる党派』河出書房新社
  8. 高橋和巳 1997.『日本の悪霊』河出書房新社
  9. 倉橋由美子 2002.『パルタイ ; 紅葉狩り : 倉橋由美子短篇小説集』講談社
  10. 中川文人 2024.『黒ヘル戦記』彩流社
  11. 笠井潔 1995.『バイバイ、エンジェル』東京創元社
  12. 笠井潔 2004.『ヴァンパイヤー戦争1』講談社
  13. 笠井潔 1996.『笠井潔伝奇小説集成4 巨人伝説』作品社.

3-9.その他

  1. 山田忠雄ほか編 2005.『新明解国語辞典三省堂
  2. バンバン 1975.「『いちご白書』をもう一度」.
  3. 梅棹忠夫 2023.『文明の生態史観』中央公論新社
  4. グリフィス,D.W.1915.「國民の創生」Griffith, D. W. 1915. The Birth of a Nation.
  5. 福田和也 2007.『バカでもわかる戦争論』新潮社.
  6. 立花隆 1991.『サル学の現在』平凡社
  7. 原田眞人ほか 2002.「突入せよ! あさま山荘事件アスミック・エース
  8. 辻信一 2008.『幸せって、なんだっけ : 「豊かさ」という幻想を超えて』SBクリエイティブ
  9. ローリング・ストーンズ 1968.「ストリート・ファイティング・マン」The Rolling Stones 1968. Street Fighting Man.
  10. 本多勝一 1990.『アメリカ合州国朝日新聞出版.
  11. 本多勝一 2001.『アイヌ民族朝日新聞出版.
  12. 本多勝一 2015.『〈新版〉日本語の作文技術』朝日新聞出版.
  13. 竹内洋 2003.『教養主義の没落 : 変わりゆくエリート学生文化』中央公論新社
  14. 輪島裕介 2010.『創られた「日本の心」神話 : 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』光文社.

3-10.講義では言及されていない関連書籍

  1. 今村仁司 2007.『アルチュセール全哲学』講談社
  2. 石田英敬 2020.『記号論講義 : 日常生活批判のためのレッスン』筑摩書房
  3. 渡邉義浩 2022.『大隈重信早稲田大学早稲田大学出版部.

4.ギャラリー

22日

東京駅から博多行きの新幹線に乗った.

名古屋駅に停車したときの写真である.筆者はまだ名古屋を歩いたことがない.

京都市内を通過したときの写真である.五重塔であろうか,歴史的建造物が遠くに見える.

車内販売が無いことを知っていたため,東京駅で弁当を買っておいた.

崎陽軒の弁当である.

博多駅に着いた.

合宿参加者の集合時刻までは数時間ほど余裕があったため,博多駅周辺で街歩きをした.その様子は下記リンク先の記事を参照されたい.

tankettetan.hatenablog.com

23日

外山邸に9泊している間の入浴はすべて銭湯で済ませた.今考えると,合宿中は一人になる時間がほとんど取れなかったため,防衛機制みたいなものが働いていたのだろうと思う.

フルーツ牛乳が美味しかった.

24日

本稿に掲載できる写真は無い.

25日

コーヒー牛乳を飲んだ.

銭湯からの帰り際にコンビニで軽食を買ってきた.

26日

牛乳を飲んだ.すっきりとした後味で美味しかった.

日付が変わる前に入浴を終えてアイスクリームを食べた.

27日

ラムネを飲んだ.

28日

毛沢東語録が出てきた.

29日

かき氷を食べた.

30日

牛乳を飲んだ.

日付が変わる前に入浴を済ませて,一番気に入っていたフルーツ牛乳を飲んだ.合宿の事実上の最終日であり,外山邸では合宿OB・OGを交えて歓送会が行われていた.

おおぐま座の北斗七星が見えた.

東京の夜空は光害の影響を受けているため,星空観望を楽しむことはほとんどできない.それだけに,福岡の夜空は目新しかった.

31日

午前のうちに外山邸を発って,また博多駅周辺で街歩きをした.31日の街歩きについても上記ブログ記事に書いてある.

博多駅から東京行きの新幹線に乗った.

じゃがりこを食べながら講義ノートの復習をした.

車窓から富士山が見えた.

美しかった.

東京に帰ってきた.

九州初上陸の記念に,SUGOCAという交通系ICカードを発券し,写真のボールペンを買った.家族にはくまモンのクッキーを買って帰った.

謝辞

本合宿への参加にあたり,外山恒一氏・山本桜子氏をはじめとする「我々団」の皆様には大変お世話になった.この場を借りて深くお礼申し上げる.

2年間の振り返り────通信制高校での受験生活の回顧録

本稿は,私が高2の4月から在籍した角川ドワンゴ学園 S高等学校での学校生活と受験勉強について,写真を中心に振り返ることを目的としています.

具体的な史料として,2つのTwitterアカウントのメディアツイートを参照します.1つは,私がS高に転入する1ヶ月前,2021年3月から運用している城北中高の学校垢(非公開),もう1つは,私が同じく2021年3月から2022年3月まで運用していたN/S高垢(@homura_08535k)です.

本稿は,時系列に沿って写真を多数掲載するアルバムの形式を取ります.なお,私の受験生活について文章の形で振り返った記事もありますので,適宜ご参照ください.この記事は早大の合格発表直後に執筆しました.

choubunokiba.hatenablog.com

以下に目次を掲げます.

2017年

前日譚

私は城北中学校への入学当初から,授業中に居眠りしていました.

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中1の1学期の通知表です.

「概評」欄には,居眠りに対する注意が書かれています.

中2以降も,高1で留年が確定するまで,私は居眠りをし続けました.

中3のとき,母が担任との面談で「起立性調節障害ではないか」「メンタルクリニックで受診してはどうか」と言われたそうですが,私は病院には連れていかれませんでした.

2021年

3月

23日

城北高校の高1の修了式がありました.通信制への転入が決まっていた私ともう1人は,集合写真の最前列になりました.

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4年間利用した上板橋駅に別れを告げました.

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最後に受け取った通知表です.

4月-5月

S高への転入直後は時間を持て余し,地元の古本屋を巡ったりしていました.

生活の中心が自宅になることを勘案した父が自転車を買ってくれました.すこし乗ってみましたが,自宅から自転車で行ける範囲内に私が行きたいところは特になかったので,そのうち乗らなくなりました.

生活習慣を整えるため,4月から8月までラジオ体操をやっていました.毎日やっていたわけではなく,ラジオ体操の時間までに起きられた日だけやっていました.

6月

28日

@homura_08535kのツイートです.この時期は参考書で範囲学習をやろうとしていましたが,時間の無駄でした.

29日

N/S高の校内学力テストの成績です.中学数学で躓いていた私は,N/S高の校内テストでも100点中49点しか取れませんでした.これはかなりショックでした.

7月

28日

ラジオ体操をやっていたようです.このときは筑波大学志望だったので,「IMAGINE THE FUTURE.」と書かれた筑波大学の入学案内が画面右下に写っています.

30日

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河合塾の入塾案内が届きました.

8月

2日

カップ麺を食べていたようです.基本的にずっと家にいたので,昼食はカップ麺が多かったです.蒙古タンメン中本のカップ麺が好きでした.

ちなみに,私が通っていた城北中高の最寄り駅である上板橋駅の近くに,蒙古タンメン中本の本店があります.私は城北にいたときにはたぶん一度も行きませんでしたが,早大に入学してからは高田馬場店に通っています.美味しいですよ.

18日

英検2級の試験を寝ブチしました.

25日

河合塾の教材が届きました.

9月

4日

雨に降られて,古文単語帳が濡れてしまったようです.

7日

河合塾某現役館では,参考書の著者の授業を受けていたようです.

9日

河合塾への入塾後も相変わらず参考書学習をしていたので,このように月曜日から土曜日までの時間割を作って,科目ごとに勉強する時間帯を決めていました.

16日

この時期の私は愚かにも東京大学文科Ⅲ類を志望していたので,記述試験の対策のため地理Bの教科書を2冊同時に読んだりしていました.鼻で笑われても仕方ないと思います.

21日

学習計画用のルーズリーフに1週間の時間割を書きだしていたようです.これも時間の無駄でした.

22日

河合塾新宿校の写真です.たしかこの時期に,某現役館から新宿校へ移籍しました.

10月

27日

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Liptonごちうさがコラボしていました.たしかこれ,Twitterのオタクが悪い遊びをしたせいでかなり燃えてましたよね.

29日

風呂で使える暗記カードを買ったようです.河合塾にいたときはとにかく勉強方法を試行錯誤していました.

写真のビニール袋は,新宿校の近くにある世界堂のものですね.

11月

11日

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トライ式高等学院 飯田橋キャンパスの見学に行ったときの写真です.飯田橋にある「日本大学 開校の地」の石碑ですね.

15日

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河合塾を退塾した日の写真です.ここからはトライ式高等学院 飯田橋キャンパスに通うことになります.

26日

受験に取り憑かれていたので,グミの袋の硬さを表すグラフが参考書の難易度表示に見えていました.

受験期を通してwakatte.tvを見まくっていた記憶があります.

12月

2日

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S高への転入後も昼夜逆転が続いていて,学習効率が下がっていたので,12月初旬に思い切ってメンタルクリニックで受診することにしました.父と一緒に受診しましたが,けっきょく有用なアドバイスは貰えず,診察料だけ取られて帰されてしまいました.

8日

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この時期にはTVアニメ「恋する小惑星」を見ていました.月刊『星ナビ』を数ヶ月間購読していましたね.

10日

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恋アスの影響で星空観望を始めようとして,Vixenの アトレックライトII BR6×30WP という双眼鏡を買いました.この双眼鏡はまだきれいに保管してあるので,もしバードウォッチングを始めたらまた使うようになるかもしれません.

18日

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とある公園で星空観望をするのが習慣になりました.

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この日はレナード彗星を探しに行きました.そもそも6x30の双眼鏡では見えないことは知りませんでした.

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この時期にはTVアニメ「ゆるゆり」を見ていました.きららと百合姫を毎月買うようになりました.

28日

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アニメを見終わったあとも,『恋する小惑星』の影響は尾を引いていました.

2022年

1月

9日

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N/S高の代々木キャンパスでスクーリングに出席しました.高くそびえる代ゼミのビルが印象的だったのを覚えています.

この数日前に,トライ式高等学院の講師に東大志望を辞めるよう諭されました.恋アスの影響で地学がやりたくなっていた私は,自然地理学が学べる私大の地理学科を志望校に据えました.第1志望校は早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修で,私はいまそこに所属しています.

2月

2日-3日

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家族と長野県阿智村に旅行に行きました.

旅行中の写真を以下にあと8枚掲げます.

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9日

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N/S高 つくばキャンパスに単位認定試験を受けに行きました.駅から校舎までの送迎のバスがありました.

写真は駅に着いてすぐ,ロケットの模型の頭の部分だけが見えて興奮したときに撮ったものです.

12日

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伊豆でTVアニメ「ゆるキャン△」の聖地巡礼をしました.日帰り旅行です.高校生らしいライフイベントが何もないことを見かねた父が,「修学旅行」と称して私を連れていってくれました.

S高に転入してからの2年間,父は私をきめ細やかにサポートしてくれました.私が早大の入試を突破できたのは,決して私独りの努力の賜物というわけではありません.

旅行中の写真を以下にあと11枚掲げます.

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爪木崎の柱状節理は造形がとても美しかったです.また見に行きたいですね.

道の駅で食べたハンバーガーも美味しかったです.

以降,7月までの写真は散逸しているため,本稿に掲載できるものはありません.7月からの写真は城北中高の学校垢から持ってきます.

2月末には東進に入塾し,本格的に受験勉強をスタートしました.

7月

17日

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志望校を模試の用紙に記入しているところです.このように,東京にある私大の地理学科を入試難易度が高い順に志望していました.

22日-23日

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はくたか557号に乗って,富山県にある父の実家に帰省しました.

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車窓風景です.

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父が高校時代に使っていた地学の参考書を貰いました.1986年発行のものでした.

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富山県高岡市にある「女岩(めいわ)」です.

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陸繋砂州(トンボロ)がいちおう伸びていて、毎年3月の大干潮の際には島と行き来できるようになるらしいです.
2枚目の写真では、島の陰に非常に浅い海底面が確認できると思います.

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父の使っていた赤本を見せてもらいました.父は東京大学理科Ⅱ類を卒業しています.

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武田塾高岡校がありました.

26日

夏休みが近づくと,受験勉強は苛烈さを増していきました.とは言っても,私は1年間に7日間しか登校する必要がなかったので,夏休みシーズンに入ったという自覚はまったくありませんでした.

この日に成績発表があった模試で,英語で全国2位を取りました.それほどメジャーではない東進の記述模試でしたが,これで絶対的な自信がつきました.

31日

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アトレ秋葉原で開催された「ゆるゆり&大室家 Party」に行ってきました.

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自分の大好きな作品がこのエリアをジャックしている様は壮観でした.

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勉強机がアクスタだらけになりました.

8月

1日

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S高の公式サイトに共通テストの申込みに関する案内が掲出されました.いよいよ入試本番が近づいてきました.

2日

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東進の学生スタッフとのLINEです.この時期は受講予約をすっぽかして絶起するのが習慣化していました.

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併願校について父と相談するため,手書きの資料を作りました.

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夏休み以降は綿密な学習計画を立てるようになりました.

3日

S高の進路指導担当者に,模試の英語で全国2位を取ったことを褒められました.

4日

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赤本の写真がありました.この時期にはもう使い始めていたようですね.

6日

早稲田大学オープンキャンパスにアニメのTシャツを着て行きました.ヤバいですね.

教育学部の模擬講義を聴講しました.講義ノートの写真を以下に3枚掲げます.

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私は陰気なオタクなので,せっかくオープンキャンパスに来たのにずっと模擬講義を受けていました.まあ,大学って学問するために来るところですからね.

第1志望校に大便を投下!

810円のレシートを生成しました.イキスギィ!

帰り際に大隈講堂を見上げて,入試を突破する決意を新たにしました.

6日

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東進の学習計画表です.相変わらずの生活リズムですね.

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オープンキャンパスで買った早稲田ボールペンを筆箱に忍ばせています.

12日

併願校の入学案内が届きました.臭いツイートですね…….

23日

7月13日に受けた英検の合格証明書が届きました.駒澤大学専修大学の英検利用入試で使えることがわかりましたが,実際には英検利用でなく共テ利用で合格をいただいています.

9月

1日

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N/S高科学同好会でJESOを布教しました.なんか災害の話ばかりする人がいて空気が最悪だった気がします.

4日

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早大14号館・15号館で開催された日本地質学会「地質情報展2022 とうきょう」に参加しました.

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市民講演会を聴講しました.

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久しぶりに大隈講堂を見ました.

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色々買いましたね.

8日

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共通テストの志願票を書きました.

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相変わらずひどい食生活です.

13日

この時期には有料自習室の指定席を借りていました.なんというか,ディストピア感がありますね.

18日

東進の所属校舎では英語でトップを張っていました.S高生がトップってなかなか笑えますね.

19日

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メルカリで買った赤本です.併願校のものも含め,赤本はメルカリで買い漁っていました.

10月

5日

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過去問演習の計画を立てました.今後,「過去問スケジュール」と題して12回ほど計画を作ることになります.

24日

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過去問スケジュール2.0.

30日

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地理Bの学習がスランプに陥っていたときに思い立って白地図帳を作りました.

31日

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このように書き込んで情報を整理していきました.

11月

7日

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第2志望校である明治大学の過去問も解き進めていきました.

11日

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Studyplusのカウントダウン画面です.ついに早大教育学部入試まで100日を切りました.

14日

入試出願時に書く必要があった主体性作文です.この文章は495文字です.

19日

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S高の単位認定試験の日程が2月9日になっていたので,日程変更を打診しました.

26日

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物量作戦です.とにかく過去問を解きまくりました.コンビニのマルチコピー機の操作はこの時期に覚えました.

30日

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過去問スケジュール5.0.常に計画的な勉強をするよう心がけていました.

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12月の学習計画です.

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早稲田大学の入試要項が届きました.戦場はすぐそこです.

12月

2日

調査書・地理オリンピック受験票・明治大学の赤本が同日に届きました.カオスですね.

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机の全景写真です.入試地理の地形図問題を解いていたようですね.恋アスのタペストリーが目を惹きます.

5日

この時期になると,勉強机に向かったときの正面は赤本が埋め尽くしていました.

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過去問スケジュール7.0.いよいよ余裕がなくなってきました.

9日

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過去問スケジュール8.0.

29日

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東進の所属校舎の近くにある中華料理店でラーメンを食べました.昼食は,家にいるときはカップ麺,校舎にいるときは大体マックでしたね.

2023年

1月

2日

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共テのパックを買い揃えました.

7日

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共テの試験場である東京学芸大学に下見に行きました.

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共テ本番1週間前です.

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父にダブルチェックを頼んで,ようやく入試の願書が出揃いました.

8日

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東進の所属校舎で「壮行会」が執り行われました.ブドウ糖とカイロを貰いました.

11日

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第17回科学地理オリンピック日本選手権の第1次選抜を通過しました.第2次選抜の日程は,早大教育学部入試と同じ2月19日でした.これは非常に残念でした.

14日

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共通テストを受け終えて帰宅すると,追加で買った明治大学の赤本が届いていました.

18日

第15回日本地学オリンピック 一次予選の結果が届きました.惨敗でした.

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地ロリ参加賞の恋アスステッカーをスマホの背面に貼りました.今も同じ状態です.

29日

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なぜか秋葉原で買い物をしました.正気を疑いますね…….

こちらがその戦利品です.

31日

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地理オリンピックの第2次選抜の受験票が届きました.先述の通り,早大教育学部入試と日程が被っているので受けられませんでした.

2月

1日

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なんと,驚くべきことに,S高の単位認定試験を2月1日に入れられてしまいました.ほとんどの私大受験生が初陣を飾る日か,そうでなくとも入試直前期です.受験生はもっと早い日程で受験できるよう配慮してほしかったですね.

19日

早稲田大学教育学部入試の当日です.私は午前1時44分にマクドナルドのAIバーガージェネレーターで遊んでいました.

この時点で明治・法政・日大・駒澤・専修の5大学に受かっていたため,セーフティネットは万全の状態でした.

試験終了後,6号館の日本地質図とツーショットを撮りました.

25日

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初めて蒙古タンメン中本でラーメンを食べました.2年間食べ続けてきたカップ麺の味を本物で楽しむことができました.

3月

1日

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早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修に合格しました.人生で初めて嬉し泣きしたのを覚えています.

2日

東進の所属校舎に合格を報告し,盛大に祝われました.マグショットみたいな写真を撮りました.

4月

3日

教育学部の入学式です.晴れて早大生になることができました.

付録

早稲田大学教育学部入試過去問演習の結果

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早稲田大学教育学部を受験される方のご参考になれば幸いです.

学部1年秋学期の総括

本稿では,B1秋学期の反省点を今後に活かすため,授業に関する4つのトピックについて総括を行う.また,趣味やサークル活動等について,2023年度全体を通して振り返る.

授業

履修登録

B1秋学期の履修登録には特に問題は無かった.今期の履修登録の良かった点として次の3点が挙げられる.

  1. B1春学期の反省を活かして,水曜日を全休にしたこと
  2. 英語の授業を取らなかったこと
  3. 卒業単位非算入の随意科目を取らなかったこと
良かった点1

1.について,具体的な資料としてB1秋学期の「わせコマ」のスクリーンショットを以下に掲げる.

このように,水曜日と土曜日を全休とすることにより,1週間の仕事量のピークを2分割し,その中間に課題やレポートを消化するタイミングを設けた.その結果,B1春学期と比べてより効率的に課題をこなすことができた.

なお,B1春学期の時間割は以下に掲げる通りである.

B1春学期は,教育学部共通科目を3科目,上級英語を2科目履修していた.一方,B1秋学期には教育学部共通科目は2科目履修し,上級英語は履修しなかった.そのため,週全体の仕事量はB1春学期よりも少なく,楽であった.

良かった点2

なお,B1秋学期に上級英語を履修しなかったのは,早稲田大学教育学部地理歴史専修の英語に関する卒業要件をTOEICの得点によりクリアしたからである.筆者は,2023年9月10日午後に実施されたTOEIC Listening & Reading 公開テストで940点を取得し,教育学部当局が地理歴史専修において指定する690点のノルマを超過した.940点の内訳は,Listeningが460点,Readingが480点である.

良かった点3

3.は,「良かった点1」の項で掲げたスクリーンショットを見れば明らかである.筆者は,B1春学期には向学心が高じて,GECが設置する科目を卒業所定単位数に算入せずに履修した.これは結果的に必修講義等の学習リソースを圧迫し,テスト勉強・レポート執筆に悪影響を与えた.一方,B1秋学期には卒業所定単位に非算入の科目は履修せず,効率化を図った.

授業の受け方

授業の受け方に関しても,B1秋学期のそれについて特に反省すべき点は無い.

B1春学期の反省を活かして,(1)シラバスに記載された指示を遵守し,(2)授業の優先順位をつけ,(3)講義のノートを取る際に教員が板書した内容と口頭で述べた内容を区別する工夫をした.

試験対策

試験対策については,2つの反省点がある.すなわち,(1)記述・論述型の試験が課される講義の全授業回の要約を作成しなかったこと(2)テスト週の2週間以上前からテスト勉強を始めなかったこと の2つである.

反省点1

(1)について,当該事案は教育学部地理歴史専修必修講義「地誌学II」において発生した.概況は次の通りである.以下に掲げる「まとめを作っていない試験範囲の単元」のうち,第10・11・12回は手元の過去問に出題例がなかったため,講義の要約を作成せず,一切勉強せずに試験に臨んだ.しかし,2023年度「地誌学II」の期末試験では,論述全2問のうち,第2問において第10・11回の複合問題が出題されてしまった.

記述・論述型の試験が課される講義では,試験範囲の全単元の要約をつくるべきである.過去問の出題傾向に合わせてトリアージを付けるのはやり方としては間違っていないが,特殊な出題に対応できないことに注意が必要である.

反省点1に関連して,講義の要約は手書きではなくワープロでつくるべきであると考える.実際に「地誌学II」の講義の要約を1回分手書きで作成したが,ワープロで書く場合と比べて時間効率が悪かった.

反省点2

(2)の詳細は次の通りである.テスト週の前日である2024年1月21日にテスト勉強を始めたため,1月22日~1月25日に実施された全4回の試験のいずれにおいても,万全な試験対策を行えないまま受験せざるを得なかった.

B1春学期の総括においてもテスト勉強は2週間~3週間前から始めるべきであると結論づけているのだから,その反省を実践して活かすべきである.特に,地理歴史専修B2の必修講義である「自然地理学I・II」「人文地理学I・II」の期末試験などは,生半可なテスト勉強では通用しないと考えたほうがよい.

レポート執筆

レポート執筆については反省点が1つある.筆者は,B1秋学期には3本のレポートが課されたが,そのいずれも期限の1週間前から書き始め,非常に低レベルな内容のいわゆる「ゴミレポ」を提出することになった.

レポートは,要項が出された段階から執筆を始めるべきである.執筆の前段階としての文献検索等にも時間はかかるため,要項が出された段階から構想を練って書き進めるべきである.テスト週が始まる前には8割方完成していることが望ましい.

まとめ

授業に関する反省点をまとめると以下の4点が結論として示せる.

  1. 記述・論述型の試験が課される講義では,試験範囲の全単元の要約をつくるべきである
  2. 講義の要約は手書きではなくワープロでつくるべきである
  3. テスト勉強は2週間~3週間前から始めるべきである
  4. レポートは,要項が出された段階から執筆を始めるべきである

趣味

本項では2023年度の筆者の趣味について総括を行う.

アニメ

そこそこ見たと思う.しかし,きらら作品のアニメをあまり見られていないので,早稲田大学きらら同好会を設立すると決めた以上,沢山見ていきたいと思っている.

漫画

全然読んでいない.そもそも漫画というメディアにほとんど触れずに育ってきたので,読み方がわからない.きらら漫画は読みたいので,食わず嫌いせずに読んでみようと思っている.

聖地巡礼

上記2つの趣味に関連して,聖地巡礼に開拓可能性を感じている.アニメの聖地にいわゆる「サードプレイス」としての価値があるのではないかと思っている.

特に,都心からのアクセスが良い1都3県に立地するアニメ聖地には,隔月で通うなど,中長期的に関わるようにしてみてもいいかもしれない.

具体例として,以下に2つの聖地巡礼記録を挙げる.

tankettetan.hatenablog.com

tankettetan.hatenablog.com

鷲宮や飯能などは,都心からの交通費が3,000円未満に収まるため,定期的な訪問に向いているだろう.また,鷲宮の記事で触れているが,各神社の「御朱印」を蒐集する御朱印ツーリズムというのも一興ではないかと思う.御朱印ツーリズムを早大のサークルで実践するなら,名所古蹟研究会あたりに入ることになるのだろうか.

聖地巡礼の記録に関していえば,B2の地理学の講義でフィールドワークの作法を学んだら,それを聖地巡礼に応用してレポートを書いてみるのも面白いのではないかと思う.その成果物は早大の地理学研究会かきらら同好会の会誌に寄稿すれば,サークル活動にもフィードバックできるだろう.

登山

ヤマノススメ』の影響で登山を始めたくなっているので,B2の春の新歓で登山系サークルに訪問しようと思う.「ワナビーは要らん」と門前払いされたら,それはそれで諦めがつく.まずは門を叩いてみることが重要であると考える.

ミリタリー趣味の再燃

中2~高1までハマっていたミリタリー趣味が,後述する戦史研の影響もあって再燃している.Twitter武装JKのイラストをいいね&RTして舐め回している.

ソ連趣味・共産趣味の再入門へ

ソ連クラスタといえるほどではないが,筆者はソ連邦が好きである.また,マルクス周辺の左翼思想にもある程度触れていた(共産趣味).

今後,ソ連の軍事や左翼思想の入門書を読んでいこうと思っている.また,第34回外山合宿に応募したので,当選すれば大いに学ばせていただこうと思う.

サークル

本項では2023年度の筆者のサークル活動について総括を行う.

新歓期:多様なサークルへの(仮)入会

春の新歓の時期に,筆者は多様なサークルへ(仮)入会した.B1春学期末に書き留めた「所属サークルメモ」を以下に引用する.

# 所属サークルメモ
所属: 地理研75期, 化鉱研, 地学愛好会, 戦史研, WINC, 漫研, わせゆり, 非リア研, 限旅会, JH1YDT
仮入会: WAFL, 英文同好会

このように多様なサークルに(仮)入会したが,実際に対面活動に継続的に参加したのは地理学研究会化石鉱物研究会地学愛好会戦史研究会のみである.

なお,Discord等ネット上での活動はここでは割愛する.筆者は,コロナ禍の反動もあって,対面活動をオンラインでの活動よりも重視している.顔が見えなければ人間関係は始まらないと考えている.

春学期

本項では,B1春学期におけるサークル活動を振り返る.なお,個別具体的な活動内容については,その一部を拙ブログ「Homura's odekake diary」に記録してあるので参照されたい.

tankettetan.hatenablog.com

以下で述べる活動内容に対応する「Homura's odekake diary」の記事がある場合,そのリンクを掲げる.

地理学研究会

2023年5月3日に高尾山巡検に参加した.

tankettetan.hatenablog.com

2023年6月17-18日に伊豆半島での新歓合宿に参加した.現幹事長の方が企画・主催した合宿であったが,内容が非常に充実しており,同先輩の企画力に感服した.独力では見ることのできなかった景色を見せていただけたと思う.非常に良い合宿であった.

tankettetan.hatenablog.com

上記2つの企画の他にいくつかの企画に参加しているが,詳細な記録が残っていないためここでは割愛する.いずれもよく練られた良質な企画であったと思う.

地学愛好会

毎週行われた対面での例会に参加した.地学が好きな早大生同士での情報交換や雑談は楽しいものであった.

なお,夏休み期間中に地学愛好会の活動として日帰りで箱根に行っているが,それはまだ記事にできていない.日が経っているため,詳細な状況を文章で再現できず,写真集になってしまうが,そのうち執筆するつもりである.

化石鉱物研究会

2023年5月27日に富井鉱山での採集会に参加した.

tankettetan.hatenablog.com

戦史研究会

毎週行われた対面での例会に参加した.早稲田大学戦史研究会は,筆者が春の新歓で最初に訪問したサークルである.戦史研というコミュニティは中高時代から認知しており,その空気感や,歴史というものに対する学術的態度の徹底具合に憧れていた.

夏休みに行われた夏合宿には,筆者は10日前からコロナに罹患したため行けなかった.次回は体調管理を万全に行って,ぜひ参加したいと思う.

秋学期

戦史研究会

2ヶ月間の夏休みを経て,毎週の例会に参加するモチベーションが薄まってしまっていたが,クリスマスの前後あたりからまた例会に参加した.クリスマス例会では,第二外国語の同じ授業を取っている先輩をお誘いして入会していただいたりした.

2024年1月26日の例会では,戦史研で初めて口頭発表をした.戦史研は史学系サークルであるため,地理学専攻である筆者は歴史地理学的な発表をすることにした.内容は本当に調べ学習程度のもので,研究発表とはいえなかった.発表資料の写真は以下に掲げる通りである.

地理学研究会

11月12日に豊島区巡検に参加した.池袋駅周辺を歩いたが,城北中学校・高等学校の生徒であった筆者は同駅を通学に利用していたにも関わらず,池袋駅周辺および豊島区について知らなかったことが多く,楽しい巡検であった.実際,城北中高に通学していた時期は,池袋駅はJR山手線と東武東上線の乗り換えにしか利用しておらず,駅の外にはほとんど/一度も出なかったと記憶している.

化石鉱物研究会

2023年12月3日に野州鉱山での採集会に参加した.

tankettetan.hatenablog.com

化石鉱物研究会では,2024年度の副幹事長を拝命した.鉱物採集に関する筆者の知識は素人レベルにも満たないが,先輩方のご指導ご鞭撻をいただいて色々と勉強させていただこうと思う.

まとめ

先述の通り,筆者は春の新歓期に多様なサークルに(仮)入会した.その動機はおおよそ以下のようなものである.

新歓の時期に色々なサークルに仮入会したのも、先日外山合宿に応募したのも、数年前の自分なら考えられなかったような積極性だけど、大学という場においては自ら主体的に関わりに行かないと人間関係が拡がらないまま4年間を終えるらしいことを知っていて、それを危惧してのことだった - @homura_univ on X, 2024/02/01*1

B2春学期には,筆者はB2として新B1の後輩を迎えることになる.B2以上の学生がもつ知識に関する後輩の期待に応えられるよう,地理学の学修に精力的に取り組んで,地理研や戦史研を中心に活動していきたいと考えている.

また,筆者は春休み中に早稲田大学きらら同好会を設立する予定である.サークル設立・運営に関するノウハウは皆無であるが,先輩方のご助力を頂きつつ,きらら入門者のコミュニティとして形にしたいと考えている.

*1:X 2024.@homura_univの2024年2月1日のポスト.https://twitter.com/homura_univ/status/1752805317413597329(最終閲覧日: 2024年2月5日)

学部1年春学期の総括

# 以下の文章は,B1春学期末に執筆したまま下書きになっていたものです.私自身が今後の参考にするために公開し,いつでも読めるようにしておきます.

 

本稿では、B1春学期の反省点を秋学期以降に活かすため、授業に関する3つの反省点について総括を行う。

履修登録

反省点の1つ目は履修登録に関するものである。

登録科目数の過多

筆者が所属する学部・学科には年間履修制限単位数(40単位)が設定されているが、この上限ピッタリの単位数で履修登録をする計画をしていた。春学期の1週間あたりの授業数は13コマになった。

1年生のうちに単位を取れるだけ取ろうという算段であったが、筆者は2年間通信制高校に在籍しており、その間には、月曜日から土曜日まで毎日登校して授業を受ける、中間試験・期末試験に備えてテスト勉強をする、というようなことをしていなかったため、学校教育における2年分のブランクがあった。この点を考慮すると、1年生の間はむしろ普通~少なめ程度の科目数にして「リハビリ」を心がけるべきであったように思う。

試験・レポートの総数の把握

月曜日に試験が4コマ連続で集中してしまった。また、試験の総数は9回、レポートの総数は2つとなり、両者のバランスが悪かった。

履修登録の際には、試験・レポートの総数を把握し、試験についてはテスト週間の中で特定の曜日に集中しないように配慮すべきであろう。

授業の受け方

反省点の2つ目は授業の受け方に関するものである。

シラバスに記載された指示の遵守

当然ではあるが、シラバスに記載されている「教科書を読め」「次回の授業までに前回の授業内容を整理せよ」などの予復習に関する指示には従うべきであろう。必修授業の場合には尚更である。

授業の優先順位

筆者は、学部の定める卒業所定単位数(卒業単位)に算入されない「随意科目」を3科目履修登録していたが、この非算入の随意科目にかけていた時間を、後述する教科書を読むのに充てるべきであったと思う。

各授業には科目区分ごとに優先順位をつけるべきであり、その中でも必修授業は最優先されるべきであろう。

教科書の通読――読書習慣の必要性

筆者は、必修授業の教科書を読まずに試験を受けたため、でたらめな解答をでっち上げるしかなかった。当該の授業は教科書の内容を1章ずつ解説する形のものであり、シラバスには各回の授業で扱う章をあらかじめ読んでおくように指示があった。しかし、教科書の1章あたりの文章量が多く、また内容が難解であるうえに読みづらい文体(学術的文章)であったため、2時間かけて読み終えても内容が頭に入らなかった。そのため、途中で読むのをやめてしまったのである。

このことの遠因として、筆者が読書の習慣を持っていないことが挙げられる。筆者は中学入学直後を除いて、中高6年間でまったく本を読まなかった。そのため、個々の文を文脈の中で捉えるような読み方(本の読み方)を忘れていたのではないかと思う。

また、筆者が大学入試の現代文の対策として勉強した読み方は通用しなかった。大学入試の現代文の読み方と本の読み方とは、前者は問いの該当箇所をスキャニングのような手法で探し出す(緩急をつけて読む)のに対し、後者は単純に冒頭から最後まで通読するという点で大きく異なるのであろう。

講義の要約

シラバスに試験の成績評価に占める割合が80~90%以上と記載されており、かつ、記述・論述形式の試験が課されるとアナウンスされている授業については、毎回、授業を受けた日のうちに講義内容を文章にまとめる作業をするべきであった。授業を受けた日に、記憶が新しいうちにまとめることにより、後日にまとめた場合よりも講義内容を詳細かつ正確に反映した文章が作れるであろう。記述試験が課される講義の内容を文章にまとめておけば、それを丸暗記したり、キーワードを空欄にすることで試験対策が行えると思われる。

ノートの取り方

これに関連して、ノートの取り方にも反省すべき点がある。教員が黒板に書いた内容と口頭で述べた内容を分けるべきであった。分けたほうが、復習時に講義のポイントを把握しやすくなると思われる。

居眠り

居眠りが多かったため、コーヒーを飲むなどの対策をするべきであった。

試験対策

反省点の3つ目は試験対策に関するものである。

先に述べた通り、筆者は学校教育における2年間のブランクがあり、中学1年生~高校1年生の期間においても真面目にテスト勉強を行ったことはなかった。このため、テスト勉強のノウハウが欠けており、有効な試験対策を行うことができなかった。

計画的なテスト勉強

筆者はテスト週間の1週間前になってようやくテスト勉強を始めたが、万全な試験対策は行えなかったように思う。テスト勉強は、余裕をもってテスト週間の2週間以上前から始めるべきであろう。筆者は要領が悪いという自覚があるため、秋学期にはテスト週間の3週間前からテスト勉強を始めるつもりである。3週間前から始めれば、1週間分のロスがあっても2週間分の勉強を行ったうえで試験に臨めるであろう。

レジュメの整理

授業で配られるレジュメを個々の授業ごとに仕分けていなかったため、テスト勉強を始めるのが遅くなった。以下に掲げる写真のファイルに「英語」「露語」「地理」「歴史」という4区分で各授業のレジュメを溜めていたが、このような状態ではレジュメの検索性が悪く、復習やテスト勉強を行うのに支障があった。

レジュメは授業ごとに分けてクリアファイルに入れるのが適切であろう。

過去問の活用

筆者は、所属するサークルから必修授業の試験の過去問を入手することができた。しかし、テスト勉強を始めるのが遅かったため、十分に活用することはできなかった。

記述試験の過去問は、特に繰り返し出題されている問題の解答を作成し、それを読み込んだり手書きで再現したりするという形で活用できるであろう。具体的には次の3通りの使い方が考えられる。

  1. Wordで解答を作成、印刷して読み込み、手書きで再現する
  2. Wordでキーワードを空欄にして解答を作成、印刷して読み込み、暗記チェックをしつつ手書きで再現する
  3. 手書きで解答を作成、読み込んで手書きで再現する

2年間の総括────S高転入から早稲田合格まで

この記事は、僕がS高等学校で過ごした2年間について、大学受験に焦点を当てて総括することを目的としています。簡単に自己紹介すると、

  • 中高一貫校(高校偏差値70)の中学に入学後、昼夜逆転が続き落ちこぼれ
  • 高2に上がるタイミングでS高等学校に転入学
  • 塾・予備校を転々とし、最終的に東進で受験勉強
  • 地理学科がある東京の私大から受験校を選び、全て合格(早稲田、明治、法政、日大、駒澤、専修)

大学受験に絞っていえばこんな感じです。

もくじ

受験の大まかな流れ

受験に使用した科目

  • 英語リーディング
  • 英語リスニング
  • 国語(現代文・古文・漢文)
  • 地理B

僕は高2の4月の時点で英語の基礎がある程度固まっていたため、英語の勉強はあまり要りませんでした。*1

僕はStudyplusで学習時間を記録していたのですが、高2の4月から入試本番までの学習時間は1,503時間でした。僕と同じ条件(高2の4月から通信制)の人は、早慶下位学部・GMARCH合格レベルに到達するには単純計算で2,250時間以上の学習が求められると思います。

Studyplusに残っている月ごとの学習記録です。1月は出願などに時間を取られてしまうので、10月~12月にどれだけ仕上げられるかが勝負だと思います。

地理B選択について

僕は地理B選択で私文受験をしましたが、基本的に地理B選択はおすすめしません。理由は3つあります。

  1. 選択者があまりに少ないため、指導者や参考書・問題集が他科目に比べて少なく、学習上の不利益を被りやすい*2
  2. 大学入学共通テストの地理Bは得点の振れ幅が大きく、共通テスト利用でいわゆる「安全校」を確実に抑えたい人には向かない
  3. 私大入試の地理は大学によって出題傾向が大きく違い、併願校対策が負担になる

まず1つ目の理由について、これは本屋の参考書コーナーに行けば一目瞭然だと思いますが、地理Bは他の私文選択科目(世界史B・日本史B・政治経済)に比べて参考書・問題集が圧倒的に少ないです(高校地学ほど酷くはないですが)。独学の自由度が狭まりますし、そもそも選択者が少ないため、クラスメイトと選択科目を教え合うといったこともしづらいです。東進の講座に準ずるような、相当に充実した地理Bの学習環境がない限り、他の科目を選択することをおすすめします。

2つ目の理由ですが、これは共通テスト型の演習を一度でもしたことのある方は実感されていることかと思います。共通テストは私大入試に比べて設問数が少ないので1問あたりの配点が高く、特に国語などでは1問分の失点が大きく響きます。加えて、共通テストの地理Bは図表・グラフを与えて思考力を試すタイプの問題が多く、暗記が正答に直結する問題はほとんどありません。国公立理系の受験生には、共テの地歴科目で得点を安定させるためにあえて世界史B・日本史Bを選択される方もいるそうですが、共テの地理Bはとにかく頭脳・発想勝負で、得点を8割5分以上で安定させるのは至難の業だと思います。僕は84点でした。高得点勝負の私文3科目共テ利用では、下振れを引くと致命傷になりかねません。

3つ目は具体例を示すのが一番わかりやすいと思うので、僕が対策していた早稲田大学教育学部明治大学文学部の地理を例に挙げて説明します。

早稲田大学教育学部の地理は例年、世界地誌を中心に出題しており、世界史と絡めた問題も散見されるなど、暗記寄りの勉強を求めてきているうえに、問題のリード文の国・地域名がすべて伏せられており、自力で推理をしながら解き進める必要があります。そのため、普段から地図帳を眺めて国同士の位置関係や重要な経緯線の位置を覚えておかねばなりません。*3精度の高いメンタルマップを構築した状態で入試当日を迎えるのが望ましいです。過去問を見ると、非常にハイレベルな年もあれば(太平洋の島嶼国やカリブ海地域について問う出題)、拍子抜けするほど簡単な年もあります。僕が受けた2023年度は例年に比べて簡単でした。*4ハイリスク・ローリターン(難化に備えて知識を詰め込んできても易化したら無駄になってしまう)という意味でも取り組みづらい出題傾向です。選択科目にかまけて英語や国語をおろそかにしてしまうと合格点は取れないでしょうから。

明治大学文学部の地理は、毎年必ず出題される地形図読図の大問と、制限時間に対して多すぎる問題量が特徴です。地形図読図はある程度の訓練が必要で、僕は東進の講座で済ませてしまいましたが、自力でやるのは難しいと思います。地形図問題にもある程度の暗記事項があるので*5、それらを取りこぼさないよう確実に抑えたうえで、地形図読図の練習を積む必要があります。演習問題として使うために、明治大学文学部以外の地形図問題を見てみましたが、立教大学(だったかな?)は5万分の1地形図しか出さないですし、法政大学は出す年と出さない年があります。結局僕は明治大学文学部の過去問を入手できるだけ入手して、地形図読図の大問だけ10年分以上解くことで対応しました。近畿大学が癖のない共テに似た問題を作っているので、他大学の地形図問題を解くならそれをおすすめします。

また、試験時間60分に対して問題量が多すぎます。全てマーク解答ならいいのですが、明治大学文学部は全ての大問で語句記述と2、3行程度の論述があります。入試地理の地形図読図は、解答への手がかりを探して地形図とにらめっこする作業なので、とにかく時間を食います。僕は過去問を10年分解きましたが、時間内に解き切ることは一度もできませんでした。直前期には、地形図読図の大問を最後に解くという形で逃げ腰の対応をしました。共テ利用・全学部統一で合格を頂けたので受けずに済みましたが、もし受けていたら得点率は良くて75%だったろうと思います。出題分野は系統地理・自然地理が多く、早稲田大学教育学部の対策がほとんど流用できません。

大受験の戦略として、出題傾向の似ている大学(または同じ大学の複数学部)を受験するというのがありますが、地理選択の場合はそもそも地理で受験できる大学・学部が少ないため、併願校同士の出題傾向の親和性は皆無です。これを楽しむことのできるマゾヒストでない限り、地理選択での私大受験はおすすめできません

ちなみに、私大地理の統計や地形図の読み取り問題は、ある程度パターンが決まっているところもあるので、共通テストほど身構える必要はないと思います。例えば、統計問題の場合、

  • シンガポールの都市人口率は100%になること
  • インドやイスラエルではダイヤモンド加工が行われていること
  • 羊の飼育頭数はヨーロッパではイギリスが多いこと、豚はドイツが多いこと
  • 農業生産統計にブドウやオレンジ、オリーブ、コルクガシなどの品目が含まれていたらCs気候の国・地域であること

というふうに、半ば約束事のように論点が決まっているので、0から解答根拠を探し出さねばならないほどタフなものではないと思います。地形図読図についても、

  • 地形を問うものなら 氾濫原に含まれる自然堤防・後背湿地・旧河道(三日月湖)や扇状地・三角州*6
  • 集落の立地形態を問うものなら 集村*7・散村*8
  • 新旧地形図の比較(土地利用の変化)では 桑畑から果樹園への移行・河川の流路改変・農地の区画整理・台地の開発・埋立地の拡大

など、論点があらかじめ決まっているはずです。そういう意味で、私大地理は、対策を徹底しさえすれば少ない暗記量で他科目の足を引っ張らない程度の得点を安定して取ることができる、コストパフォーマンスの良い科目と言えるのではないかと思います。

十分な学習環境が確保できるなら、私大地理は、地理が好きな人(前述の「マゾヒスト」)にはおすすめしたいです。*9

通った塾・予備校(&志望校の変遷)

N/S高オンラインコーチング(東京都立大学筑波大学東京大学

N/S高が設置しているサービスで、週1回の大学生スタッフとの面談と、月1回のオンラインコーチングスタッフとの面談がありました。河合塾を辞めてトライ式高等学院に入るまで、河合塾と併用していました。

自分である程度計画を立ててその通りに学習を進められている人が、学習計画についてアドバイスを得たり、手元の学習内容のわからない所を質問したりするのに有用だと思います。オンラインコーチングの説明会では「伴走」という表現が使われていました。僕のニーズには合っていなかったので、高2の11月頃に辞めました。

河合塾東京都立大学筑波大学東京大学

高2の7月頃、毎日通える場所を確保するため、自習室が充実している印象がある河合塾に入塾しました。最初は某現役館に所属し、夏頃に新宿校へ移籍しました。英語の講座は最終的にONE WEXになりましたが、年度の途中から入ったうえに講座を取っかえ引っかえしたため、学習効果は得られていませんでした。

S高転入後、当初は参考書で範囲学習をやろうとしていましたが*10、以下に挙げる6科目

  • 数学ⅠAⅡB
  • 国語(現代文・古文・漢文)
  • 世界史B
  • 生物基礎
  • 地学基礎
  • 倫理、政治・経済

の全てが初学だったため、独学は困難を極め、学習計画を立てては破綻させるのを繰り返して、実質的な学習進捗は0のまま半年以上を過ごすことになりました。本当に時間の無駄だったと思います。通信制でこれから参考書学習をする人は、3週間ぐらいやってみて躓いたら、東進に入るかスタディサプリを利用するかしましょう。時間がもったいないです。河合塾は11月頃に辞めました。

トライ式高等学院東京大学早稲田大学

進学を目指す通信制高校の生徒向けのサポート校*11を探すとここに行き当たります。僕には向いていませんでした。というのも、トライ式高等学院に入塾したのは高2の11月頃で、この時点で僕は国公立受験に必要な5教科7科目の範囲学習を前述の通りほとんどできておらず、学習進度において大きく後れを取っていたのです。週1回の対面指導では間に合わないことは自明でした。

年明けの頃、講師の方に東大志望を辞めるよう諭されました。志望校を私立文系に変える際、ちょうどその時期に見ていたTVアニメ『恋する小惑星』の影響で地学がやりたくなっていたので、自然地理学という地球科学と被る学問分野が学べる地理学科を志望校に据えました。早稲田志望にすると言ったのですが、講師は東大と同じで目標が高すぎると言い、明治志望を勧めてきました。これには納得できませんでした。

GMARCHに受かりたければ早慶を目指せ」というのはよく言われていることではありますが、この時の僕も、最初から明治大学を第一志望にしていたら届くものも届かない(学習目標が100%完璧に達成されるなどありえない)という懸念を持っていました。

周りの生徒のレベルの低さに嫌気が差していたのもあり*12トライ式高等学院を辞めて、他の予備校に入ることを決めました。

以下で詳述する東進ハイスクールに入塾することになったのですが、その前に父と相談し、四谷学院と比較検討するよう言われました。僕は私文受験にあたって地理Bを選択したので*13、地理Bの講座が設置されていなかった四谷学院は自動的に候補から外れ、東進に入ることになりました。

東進ハイスクール早稲田大学

高2の冬(2月下旬)に入塾しました。ここで国語と地理Bの範囲学習を急ピッチで進めていくことになります。

東進の映像授業は、いつ、どこでも、自分のペースで最高品質の授業が聴けるのが特徴です。授業後に疑問点を講師に直接訊くことは(東大特進等を除いて)できませんが、理解力・吸収力のある人にとっては非常に効率的な学習ツールです。

一部の衛星予備校などでは講座の押し売りが行われているといった悪評もありますが、僕の所属した校舎は本部直轄の「東進ハイスクール○○校」で、校舎長は特に押し売りをするようなこともなく*14、たまに行われるHRでは出願校の選び方や共テ利用の使い方など戦略面でのアドバイスをしてくださり、大学進学というものに対して熱意を持っていらっしゃるという印象を受けました。大学生スタッフには東京一工・早慶GMARCHの学生もいて*15、週1回の「グループミーティング」では、東進の授業の受け方や過去問演習の進め方について実用的なアドバイスを頂けましたし、受験の話だけとはいえ数人の話し相手(僕と同じ大学生スタッフが担当する数名の受験生)ができました。N/S高ネットコースのような完全在宅型の通信制高校に在籍している方は、多少は心細さが和らぐのではないかと思います。実際僕は和らぎました。模試の感想を話したり、直前期には「あと○○日か…」「やばい…」というふうに焦りの気持ちを共有できるだけでも、独りでいるよりは幾分か心強かったです。

総じて東進に対する満足度は非常に高いです。しかし、あえて難点をいうならば、「毎日登校」が奨励されていて、ほぼ常に昼夜逆転している僕は特に夏休み期間にかなり辛かったというのがあります。*16せっかくのeラーニングなので、「在宅受講コース」でマイペースに学習を進めるのもいいと思います。ただ、校舎の大学生スタッフや校舎長のアドバイスは実際の経験に基づいた貴重なものなので、相当辛いというのでない限り、週に1回は校舎に顔を出すという形で、校舎に所属して勉強していくことをおすすめします。僕は夏以降好成績を出せるようになると、週2回以上の登校は特に求められなくなりました。

志望校の変遷について

通信制転入が決まった高1の冬の時点では、国公立受験を考えており、数学がⅠ・Aのみで受験できる東京都立大学人文社会学部人文学科を志望校としていました。その後、学園都市のカッコよさに惹かれて筑波大学人文・文化学群人文学類、父の出身校ということも(深層心理としては多分)あって東京大学文科Ⅲ類に志望校のレベルを上げていきましたが*17、学力は全く追いついていませんでした。志望するだけなら誰でもできるということです。いずれ現実との折り合いをつける必要が出てきます。ただ、トライ式高等学院で講師に志望変更を勧められたときは、あまりに悔しくて、その場で泣いてしまいました。

僕が高2のときに請求した大学案内です。

模試成績の推移(高2~共テ本番)

高2

第2回4月共通テスト本番レベル模試2021

全国統一高校生テスト6月高2生部門2021

第3回8月共通テスト本番レベル模試2021

共通テスト同日体験受験2022

以上は東進に入塾する前、自主的に受けていた模試です。河合塾の模試も何度か受けましたが、手元に成績は残っていません。駿台の模試は受けませんでした。

高3

第2回4月共通テスト本番レベル模試2022

第1回5月早慶上理・難関国公立大模試2022

全国統一高校生テスト6月全学年統一部門2022

第2回7月早慶上理・難関国公立大模試2022

7月模試では英語で2位を取りました。

第3回8月共通テスト本番レベル模試2022

第3回8月共通テスト本番レベル模試2022 成績推移

8月模試の受験時点での成績推移を見ると、入試科目の範囲学習を終えたことにより、僕の得点が合格者平均点を上回るようになっていることがわかります。

第3回9月早慶上理・難関国公立大模試2022

全国統一高校生テスト11月全学年統一部門2022

第4回11月早慶上理・難関国公立大模試2022

最終12月共通テスト本番レベル模試2022

共通テスト答案再現2023

共通テストリサーチ2023

河合塾の判定

東進の判定

駿台の判定(明治大学文学部史学地理学科地理学専攻)

駿台の判定(法政大学文学部地理学科)

共テ利用の合格可能性判定は、河合塾は甘く、駿台・東進はやや厳しかったです。

入試結果

  • 令和5年度大学入学共通テスト本試験
  • 英語リーディング 89/100
  • 英語リスニング 92/100
  • 国語 165/200(現代文76/100、古文43/50、漢文46/50)
  • 地理B 84/100
  • Σ 430/500
  • 早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修 一般選抜A方式 合格
  • 明治大学文学部史学地理学科地理学専攻 共テ利用・全学部統一 合格
  • 法政大学文学部地理学科 共テ利用・A方式 合格
  • 日本大学文理学部地理学科 共テ利用 合格
  • 駒澤大学文学部地理学科地域環境研究専攻 共テ利用・全学部統一 合格(奨学金採用)
  • 駒澤大学文学部地理学科地域文化研究専攻 共テ利用・全学部統一 合格
  • 専修大学文学部環境地理学科 共テ利用 合格
  • 明治大学文学部史学地理学科地理学専攻 学部別入試 不合格(欠席)
  • 駒澤大学文学部地理学科地域環境研究専攻 T方式 不合格(欠席)

早稲田大学の合否照会画面のみ直撮りの写真を載せておきます。

具体的な学習内容

本項では、僕の具体的な学習内容を説明します。

過去問

過去問は、限られた時間の中で入試対策を行わねばならない受験生にとって最良の学習ツールだと思います。

共通テスト
  • 共通テスト2022本試験・追試験、共通テスト2021本試験・追試験
  • 共通テスト試行調査2018、共通テスト試行調査2017
  • 東進作成の演習問題4回分
  • 東進模試8回分
  • 駿台予想問題集3回分

計21回分解いたことになります。ちなみに、東進は共テ直前期に共テ型演習問題を2回分出してくれましたが、前年度(僕が高2のとき)の模試を流用したもので、役に立ちませんでした。

共通テストの過去問4回分は、共テ模試の前日などのタイミングで何回か解きなおしました。各科目を解く順番ですが、英語リーディングは大問5→6→1→2→3→4、国語は4→3→1→2の順番で解き、地理Bは前から順に解きました。前から順に解かない場合はマークミスに十分気をつけてください。

私大

使用した参考書・問題集

僕が学力をつけたのは東進の授業によるのであって、参考書・問題集はあくまで補助的にしか使いませんでした。英単語帳は新しく買ったのをそれぞれ1周だけしてサボっていましたし、古文単語帳・地理B一問一答は1周すらしませんでした。

英語
  • 『DUO 3.0』僕が通っていた中高で採用されていました。入試基礎レベルの単語・熟語・文法・語法が例文一つひとつに凝縮された優れものです。
  • 『鉄壁』鉄緑会の単語帳ですが、掲載されている単語のレベルは基礎~やや難まで幅があると思います。早慶上位学部で問われるほどの語彙は載っていないと思います。ハイレベルな語彙を吸収しつつ基本単語の復習もできます。
  • 『Vintage』英文法・語法の問題集です。『ネクステージ』などとの互換性が高いので、書店で見比べてレイアウトが気に入ったのを選ぶといいと思います。僕は高2のうちに何周かして、文法・語法の知識の穴埋めをしました。アクセントや会話表現の問題も載っていますが、受験校の過去問との相談になると思います。僕は早稲田大学教育学部でアクセント・会話表現、駒澤大学でアクセントが出ていたので、申し訳程度に1周しておきました。
  • 『早稲田の英語』「赤本」の教学社から出ている「難関校過去問シリーズ」です。夏ごろから使っていくといいと思います。直接書き込まずに何周かしてみるのもいいでしょう。
  • 『明治大の英語』
  • 『The Rules』英語長文問題集です。僕は関正生ファンでした。
  • 『英語長文ポラリス
国語
  • 『重要古文単語315四訂版』最もオーソドックスな古文単語帳だと思います。巻末付録の文学史・古典常識も活用するといいと思います。僕は単純暗記が苦手で、古文の文中の単語は文脈の中でなんとなく意味が取れてしまうので、周回はしませんでした。受験校の古文に現代語訳が出る人は必携だと思います。
  • 『早稲田の国語』
  • 『明治大の国語』
  • 『入試精選問題集 漢文-四訂版-』漢文の問題集です。早稲田大学文系学部やGMARCHの文学部を受ける方は漢文が必要になると思うので、範囲学習を終えたあとに、肌感覚を忘れないよう最低限の演習を続けるといいと思います。
  • 『マーク式基礎問題集 漢文 -五訂版-』上の問題集と同じような使い方でいいと思いますが、マーク式なので、共テ直前期におすすめです。河合出版は古文の問題集も充実しているので、余力のある人は取り組むといいと思います。
地理
  • 『地理B 一問一答【完全版】2nd edition』地理B一問一答の中では網羅性が一番高いようです。単純暗記にはあまり意味はないと思います。民族文化などの単元は語句を覚えてしまえば終わりですが、農業・鉱工業の統計などは実際の統計表の中から着眼点を見つけ出せるようになるのが重要なのであって、1項目ごとに完結してしまう一問一答での暗記が役に立つのかは甚だ疑問です。時間がある人はやってもいいかもしれません。僕は「白地図Q&A」を活用しました。
  • 『地理用語集 A・B共用 第2版』地理Bの用語集です。過去問を解いていて知らない用語に出会ったときは用語集で調べる癖をつけましょう。用語集自体を暗記するのは無理があると思いますが、活字が好きな方はちょっとした時間で読んでみるのもいいかもしれません。
  • 『地理の研究』地理選択の私大受験生は必携だと思います。高校地理のほぼ全範囲が網羅されている資料集です。私大地理の過去問で出てくる重箱の隅をつつくような問題の答えも、この資料集の隅っこに書いてあったりします。EUの形成史についての記述はそのまま覚えてしまうといいでしょう。
  • 『新詳高等地図』帝国書院の地図帳です。他に何種類かあると思いますが、この地図帳が最もスタンダードなので、よほどの理由がない限り他社の地図帳ではなくこれを使うといいと思います。知らない地名に出会ったら地図帳で調べる癖をつけてほしいです。僕はできませんでした。
  • 自作の白地図帳 高3の10月下旬のころ、地理Bの学習がスランプに陥ったときに、白地図を使おうと思い立って自作した白地図帳です。あまり役に立ちませんでした。早いうちから作って色々書き込んでおくと、直前期~入試当日に活躍してくれるかもしれません。A4のプリントが貼れるノート

    A4ワイドカレッジ ブルー | 日本ノート株式会社

    に、市販の中学受験用の白地図

    新版 白地図・自由帳 世界州別 | 新版 白地図自由帳シリーズ | | みくに出版 Web ShopとネットからDLできるフリーの白地図

    白地図専門店 | 日本最大級の白地図サイトを貼りました。市販の白地図のほうは縮小コピーする必要がありました。

通信制高校から大学進学を目指す人へ、僕からできるアドバイス

学習面

環境に妥協しない

塾・予備校などの学習環境に妥協しないでほしいです。僕は高2の4月から、常に自分が最適な環境で学習できているか意識して、最終的に東進に辿り着き、学力を伸ばすことができました。東進に来るまでのどこかの時点で慢心していたら、少なくとも早稲田の合格は無かったと思います。

塾・予備校選びについては、僕が東進に通って現役合格したのはあくまで一例に過ぎないので、皆さん自身のニーズについて考えてほしいです。僕にはたまたま東進が最適だっただけで、皆さんそれぞれのニーズがあると思います。僕が東進を選んだのには、

  • 入試本番まで1年を切っていたため、週1回の対面授業の塾・予備校では国語と地理Bの範囲学習が間に合わず、映像授業が必要だった
  • 自己管理が必要なスタディサプリ等よりも、日々の学習から受験校選定までサポートが充実しているように思われる東進のほうがよかった

という2つの理由があります。例えば、入試科目の範囲学習を終えた状態で通信制に転入した方は、必ずしも映像授業に頼る必要はないと思うので、河合塾駿台で自習室を使い込んだり、市販の問題集でマイペースに演習を積んだりすることができると思います。

また、自分の勉強方法を改善することも意識してほしいです。一日の中での時間配分は、Studyplusなどで学習時間を測ることにより可視化できますので、例えば、単語帳に毎日2時間もかけていたら学習計画を立て直して1時間以内に収めるというような、日々の学習とそれに対するフィードバックの繰り返しで、学習のペースを最適化できると思います。週に1、2回はチェックするようにしてほしいです。特に、N/S高ネットコースのような完全在宅型の通信制高校では、自分の勉強方法にツッコミを入れてくれる人=指導者がいないので、間違ったやり方で半年をドブに捨ててしまうというようなことも起こりえます。気をつけてください。

抽象的な話

完璧主義を捨てる(Abandon the past, let's 自宅警備

僕は有料自習室を借りて毎日通える場所を確保することで、全日制高校の生活に自分の生活スタイルを近似させようとしていました。これはお金の無駄でした。昼夜逆転が治らない方は、メンタルクリニックの受診なども検討してほしいですが*21、どうしても治らない場合はもう諦めて、起きている間にできる勉強をするのがいいと思います。

N/S高ネットコースの方は、ぜひ普通科VRを利用してみてほしいです。僕は2年間、Twitterを毎日4時間ほど見て過ごしたのですが、VRChatなどでより密度の高いコミュニケーションを取っていれば、SNSに使う時間を減らして勉強時間を増やせたと思います。「自宅警備ライフを満喫してやる」ぐらいの心持ちで、どっしりと構えてほしいです。

共テ直前期のスクリーンタイムです。受験生としてありえないと思います。

本当に行きたい大学へ

僕はTVアニメ「恋する小惑星」に影響を受けて地理学科を目指しましたが、僕のように「適当な」理由で進路を決めてしまうのもアリだと思います。なにも自分の人生にかこつける必要はないと思います。もちろん、将来の夢・目標がすでに定まっている方は、その実現に役立つ専攻に進むのが望ましいと思います。

今一度、大学で学んでいる自分の姿を想像し、その後のキャリアについても考えてみて、自分が本当に行きたい、そこで学びたいと思う大学を志望校に選んでほしいと思います。頑張ってください。

どうしてこうなった?

青春コンプレックス

青春コンプレックスがデカすぎます。

癒えない傷

僕は中学入学以来、同い年の女子と一度も会話せずに6年間を過ごしてきました。しかも高2から通信制高校に在籍したため、高校生活の思い出が、レトリックでなく本当に一つもありません。この傷が癒えることはないでしょう。

母の教育方針、父の放任主義

僕は、通信制転入に至ったのは僕自身の怠慢や生活リズムに原因があると考えていますが、あえて両親に原因を求めると、母の教育方針と、父の放任主義に問題があったのではないかと思います。とはいえ、父はこの2年間、僕をフルサポートしてくれましたので、悪く言うつもりはまったくありません。むしろ感謝しています。ただ、僕の部屋がゴミ屋敷になっていたとき、父が何度か立ち入ったことがあるのですが*22、そのときに僕を一喝して生活態度を改めさせてくれていれば、あるいは、僕の定期試験の成績を見て*23、その遠因であるところの昼夜逆転を治すため病院に連れて行ってくれていれば、僕はS高に転入せずに済んだかもしれません。父にはもう少し僕に干渉してほしかったと思います。

高1の3学期末に受け取った通知表です。

握りつぶされた受診勧告

僕が中3のとき、母が担任との面談で、起立性調節障害の疑いで受診を勧められたそうです。母は僕をメンタルクリニックに連れて行くことはしませんでしたし、そういう話があったことを聞かされたのはS高に転入した後のことでした。母は、僕がドロップアウトすることになった原因は僕の体力に見合わない長距離通学*24だったと考えているようです。勝手な判断で受診の話を握りつぶされたのには今でも納得できません。

高1の修了式の日に撮ったクラスの集合写真に写っている僕です。通信制行きが決まっていた僕ともう一人が最前列になりました。

S高在籍中の実績

  • 英検2級

  • 第17回科学地理オリンピック日本選手権 第1次選抜通過

  • 第15回日本地学オリンピック 一次予選敗退

 

 

 

以上が僕の2年間の総括です。お読みいただきありがとうございました。通信制高校から大学進学を目指す方のご参考になれば幸いです。

以下は脚注です。

*1:英語の模試成績が振るわない時期がありましたが、これは共テ形式の問題演習を積んでいないことが原因だったと思います。成績が良くなるまでは基礎が足りないと思い、やる必要のなかった英文解釈の参考書を買い込んだり、シス単と鉄壁を行ったり来たりしていました

*2:因果関係が逆かもしれませんが、鶏が先か、卵が先か みたいな話になってしまうのでご容赦ください

*3:「北緯40度線が通る都市」はド定番です。秋田、ペキン、バクー、アンカラ、タラント、マドリード は覚えてしまいましょう

*4:近年、記述解答よりもマーク解答のほうが多くなってきているため、選択肢を根気よく絞り込んでいけばある程度の得点が見込めるというのもあります。系統地理的な出題も増えています

*5:e.g. 2万5千分の1地形図は実測図で計曲線は50mごと、5万分の1地形図はそれらを組み合わせた編集図で計曲線は100mごと、自然災害伝承碑などの地図記号、地理情報システムGIS全球測位衛星システムGNSSアメリカのGNSSGPS

*6:攻撃斜面・滑走斜面といった用語も拾っておくといいでしょう。室戸岬(海岸段丘)や大室山(スコリア丘)など、日本の有名な地形について予備知識として知っていると、もしかしたら入試本番で出るかもしれません。「日本の地形千景」というサイトがおすすめです

*7:塊村、路村、列村、街村、円村、九十九里浜の浜堤上に立地する納屋集落 etc.

*8:屯田兵村、cf. タウンシップ制

*9:私大地理ではEUの形成史についてやや細かい知識が問われることがあると思います。『地理の研究』に載っている事項を覚えてしまうと安心です。語句レベルではECSC、EEC、EURATOM、対抗馬としてのEFTAなど。EU各機関の所在地(都市)もできれば押さえておきたいです。年号暗記もするなら、EC・EU19XX年にどの国とどの国が加盟、など…

*10:1,000円ちょっとで買えて手が出しやすかったので

*11:サポート校とは、基本的に高卒資格をくれるだけのディプロマ・ミル的な通信制高校に代わり、進学指導や各種専門教育の役割を担う組織で、学校ではありません。ここらへんは通信制入学を検討している方なら調べていることかと思います。なお、僕が在籍したN/S高等学校の進路指導は充実していますのでご安心ください。調査書や卒業証明書の発行も遅滞なく行っていただけます。難点は見当たりません

*12:デジハリ合格が壁に貼り出されていました

*13:地理B選択の理由は、世界史B・日本史Bの年号暗記などが嫌でたまらなかったこと、系統地理の自然地理分野でプレートテクトニクスなど地学っぽい勉強ができること の2つがあります

*14:僕は高速基礎マスターを取らずに済みました

*15:地域の、東進が無くても受かるような進学校の生徒が所属していたりして、受験終了後そのまま東進でバイトを始めているようです。大学生スタッフの中に1人、僕の通っていた中高出身の一橋大学生がいました

*16:夏休み期間は朝8時から始まる各時限に受講予約を入れる必要があり、午後起床がデフォルトになっていた僕は絶起を繰り返したので、校舎からLINEや電話を何通も受けました

*17:父は理科Ⅱ類でした

*18:直前期に記録を残さずに解いたのが1、2年分あると思いますので、実際には10年分解いていると思います

*19:3年分だったかもしれません

*20:共テ前、12月頃に2020年のを解いて、直前に2022年のを解きました

*21:僕は一度受診しましたが、「毎朝親に起こしてもらえば自然に治る」と言われて帰されてしまいました

*22:僕の部屋はもともと物置になっていて、両親の本が入った本棚が置かれていました。父は暇潰しに読む本を探しに数ヶ月に一回僕の部屋に来ました

*23:僕は学年最下位でした

*24:僕は1時間半かけて通学していました